「8月でも国産いちごって仕入れられますか?」
「7月までは入っていたのに、8月になって急にいちごが少なくなったのはなぜ?」
「夏いちごを使いたいけれど、安定して仕入れられるの?」
夏になると、こんなお問い合わせをいただくことが増えてきます。
結論からお伝えすると、
8月でも国産いちごはあります!
北海道や東北、長野県、広島県など、日本各地で「夏いちご」「夏秋いちご」と呼ばれる、夏に収穫できるいちごが栽培されています。
ただし -。
8月は、夏いちごの中でも特に収穫量が不安定になりやすい時期です。
「夏いちごなんだから、夏が一番たくさん採れるんじゃないの?」
と思われるかもしれません。
実は、そう単純ではありません。
気温が高くなりすぎることでいちごの株に負担がかかったり、病害虫のリスクが高まったり、実の大きさや品質に影響が出たり。
農園では、暑さと向き合いながら一粒一粒のいちごを育てています。
今回は、年間を通していちごを取り扱うJapan Fruitsが、など、「8月のいちご事情」を仕入れの現場から分かりやすく解説します。
【目次】
- 8月でも国産いちごはある?
- 8月の国産いちごはどこで作られている?主な産地を紹介
- 北海道
- 東北地方
- 長野県
- 広島県
- 夏いちごなのに、なぜ8月になると収穫量が減るの?
- 高温でいちごの株が疲れてしまう
- 花や実にも暑さの影響が出る
- 暑くなると小粒が増えることも
- 8月はいちごの「病気」にも注意が必要
- 「収穫量が減る」だけじゃない!8月は秀品率も重要
- 8月のいちごは「少ない=品質が悪い」ではありません
- 8月の業務用いちごは「産地を固定しすぎない」ことがポイント
- 8月にいちごを安定して仕入れる5つのポイント
- ケーキ・パフェ・ホテルなど、8月も国産いちごを使いたい方へ
- 8月のいちごは、農園さんの工夫が詰まった一粒
- まとめ|8月のいちごは「産地リレー」で考える
8月でも国産いちごはある?
まず一番多い質問から。
「8月でも国産いちごはありますか?」
答えは、
はい、あります!
一般的ないちごのイメージといえば、12月〜4月頃ではないでしょうか。
スーパーにもたくさんのいちごが並び、クリスマスから春にかけて最盛期を迎えます。
しかし、冬春いちごのシーズンが終了したあとも、日本では夏に収穫できるいちごが栽培されています。
それが、
「夏いちご」「夏秋いちご」

と呼ばれるいちごです。

夏秋いちごは、主に6月頃から秋にかけて収穫されます。
特に夏場は、
- ケーキ
- パフェ
- アフタヌーンティー
- かき氷
- クレープ
- ホテルデザート
- ウエディングケーキ
など、年間を通して「国産いちごを使いたい」という業務用需要を支える存在になっています。
ただし、冬のいちごと比べると生産量はかなり限られます。

そのため、
「8月にもいちごはある=いつでも必要な量を仕入れられる」
というわけではありません。
ここが夏いちごを仕入れる際の大きなポイントです。
8月の国産いちごはどこで作られている?
夏にいちごを育てるうえで大きな課題になるのが、やはり暑さです。
いちごは基本的に高温が得意な植物ではありません。
そこで夏いちごは、比較的涼しい地域や標高の高い地域など、それぞれの土地の特徴を活かして栽培されています。
8月に国産夏いちごが出荷される主な地域としては、
北海道・東北・長野県・広島県など。

地域によって気候や標高、栽培方法が異なるため、収穫時期や出荷量にも違いがあります。
北海道
夏いちごの代表的な産地のひとつです。
本州と比較して夏の気温が低い地域が多く、夏秋いちごの栽培に適した環境があります。
7月から9月頃にかけて、夏場の国産いちご供給を支える重要な産地です。
東北地方
東北でも冷涼な気候を活かした夏秋いちごの栽培が行われています。
地域や標高によって気温差があるため、出荷時期にも違いがあります。
長野県
長野県では標高の高さを活かした夏いちご栽培が行われています。
昼夜の寒暖差や比較的冷涼な地域の気候を利用しながら、夏場にもいちごを生産しています。
広島県
「暑い広島県で夏いちご?」
と意外に思われる方もいるかもしれません。
広島県でも地域の環境や栽培方法を工夫しながら、夏秋いちごが栽培されています。
西日本における夏いちごの産地として、業務用需要を支える存在です。
つまり、8月の国産いちごは、
「ひとつの産地から大量に仕入れる」のではなく、日本各地の産地がバトンをつなぐように供給している
のが大きな特徴です。
夏いちごなのに、なぜ8月になると収穫量が減るの?
ここからが今回の記事で一番お伝えしたいポイントです。
「夏いちご」と聞くと、
「夏に強いいちごなんだから、8月が一番採れるのでは?」
と思いませんか?
ところが実際には、気温が上がりすぎると、夏秋いちごであっても株に大きな負担がかかります。
特に真夏は、
高温 → 株へのストレス → 生育への影響 → 収穫量・品質への影響
という流れが起こりやすくなります。

① 高温で株が疲れてしまう
私たち人間も、猛暑の日が何日も続くと体力を消耗しますよね。
いちごも同じです。
ハウス内では外気温以上に温度が上がることもあり、農園では換気や遮光、温度管理など、さまざまな暑さ対策を行っています。
それでも猛暑が続けば、いちごの株には少しずつ負担が蓄積していきます。
株が弱れば、その影響は花や実にも表れます。
そのため、
「夏いちごだから暑ければ暑いほどよく育つ」わけではありません。
むしろ、暑すぎる夏はいちごにとって非常に厳しい環境なのです。
② 花や実にも暑さの影響が出る
いちごは、
花が咲く → 受粉する → 実が大きくなる → 赤くなる → 収穫
という流れで育っていきます。
その途中で強い暑さの影響を受けると、花や実の成長が不安定になることがあります。
そのため、単純に
「今日は暑かったから、明日の収穫量が減る」
という話ではありません。
数週間前の暑さが、その後の収穫量に影響することもあるのです。
夏いちごの仕入れが難しい理由のひとつが、ここにあります。
今週たくさん採れているからといって、来週も同じ量が採れるとは限りません。
農園では株の状態や天候を見ながら、毎日の出荷量を判断しています。
③ 暑くなると小粒が増えることも
8月のいちごでは、
冬春いちごでは大粒のいちごが多く出る時期がありますが、夏場は気温や株の状態などによって実が大きくなりにくいことがあります。
そのため8月は、
「大粒だけを○ケース」
「このサイズだけを毎日○パック」
と細かく規格を限定すると、必要量を確保しづらくなるケースがあります。
特に業務用では、
「いちごがあるかどうか」だけではなく、「必要なサイズが必要な数量あるか」
まで考えて仕入れることが大切です。


8月はいちごの「病気」にも注意が必要
そしてもうひとつ、夏いちごの収穫量を左右するのが病気です。
夏場は高温に加えて湿度も高くなりやすく、いちご農園では病害への対策が欠かせません。
代表的なものとして、
- 炭疽病
- うどんこ病
- 灰色かび病
などがあります。
ただ、「○○病があります」という話だけでは、仕入れる側にはあまり関係がないように思えるかもしれません。
実際には違います。
病気によって株が弱ったり、生育に影響が出たりすると、
収穫できるいちごそのものが減ってしまう可能性があります。
つまり、
高温・多湿
↓
病害リスクが高まる
↓
株や実に影響
↓
収穫量が減る
↓
出荷できるいちごが減る
ということです。
農園では日々株の状態を確認し、病気が広がらないよう管理しています。
私たちが普段何気なく使っている夏の国産いちごも、実はこうした農園さんの細かな管理によって届けられているのです。
「収穫量が減る」だけじゃない。秀品率も重要です
8月のいちごを考えるときに、もうひとつ知っておいていただきたいのが、
「収穫量=販売できるいちごの量ではない」
ということです。
たとえば100個のいちごが採れたとしても、すべてが同じ形・サイズ・状態ではありません。
暑さや天候によって、
- 小粒
- 形のばらつき
- 着色のばらつき
- 傷
- 柔らかさ
などが出る場合があります。
そのため、
全体の収穫量はある程度あっても、業務用として希望される規格の数量が少ない
ということも起こります。
これが8月のいちご仕入れを難しくするポイントです。
8月のいちごは「少ない=品質が悪い」ではありません
ここは誤解されやすいところなので、ぜひ知っていただきたいポイントです。
8月に収穫量が減るからといって、
「夏いちごは品質が悪い」
ということではありません。
農園では暑い時期だからこそ、
- 温度管理
- 水分管理
- 株の状態確認
- 病害虫対策
- 実の数の調整
- 適切な収穫タイミング
など、細かな管理を行っています。
たくさん実を付ければいいわけではありません。
株の状態を見ながら実の数を調整し、一粒一粒の品質を保つことも夏いちご栽培では重要です。

「たくさん作る」よりも、「必要とされる品質のいちごを、必要な時期に届ける」。
夏場のいちご農園では、そんな判断が日々行われています。

8月の業務用いちごは「産地を固定しすぎない」ことがポイント
では、ケーキ店やカフェ、ホテルなどが8月に国産いちごを仕入れる場合、どうすればいいのでしょうか。
重要なのが、
産地をひとつに固定しすぎないことです。
夏いちごは天候の影響を非常に受けやすいため、
北海道は順調だけれど長野県は少ない。
翌週になると長野県が増えて、別の産地が減る。
といったことが珍しくありません。
そのためJapan Fruitsでは、ひとつの農園だけではなく、各地の農園と連携しながら、その時期に出荷できる産地へつないでいく**「産地リレー」**を大切にしています。
北海道だけ。
長野県だけ。
広島県だけ。
ではなく、
「今、どこの産地から良いいちごが出ているか」
を見ながら供給をつないでいく。
これが8月のような不安定な時期には特に重要になります。
8月にいちごを安定して仕入れる5つのポイント

① 必要数量を早めに相談する
「明日20ケース必要です!」
となっても、夏場はすぐに数量を揃えられないことがあります。
イベントやフェア、アフタヌーンティーなど大量使用が決まっている場合は、できるだけ早めに相談しておくのがおすすめです。
② 産地を限定しすぎない
「北海道産だけ」などと限定すると、天候不順が起きた際に供給が止まりやすくなります。
用途に問題がなければ、複数産地からの仕入れを検討することで安定性が高まります。
③ サイズに幅を持たせる
夏場はサイズ構成も変化します。
「絶対にこのサイズだけ」ではなく、使用できるサイズにある程度幅を持たせることで、確保しやすくなる場合があります。
④ 用途を仕入れ先に伝える
同じいちごでも、
ショートケーキの飾りなのか、
パフェなのか、
いちご飴なのか、
カットして使用するのか、
加工するのか、
によって必要な硬さ・サイズ・見た目は変わります。
「何に使ういちごなのか」を伝えておくことで、その時期にあるいちごの中から適したものを提案しやすくなります。
⑤ 「毎週同じ」と考えない
これが夏いちごでは特に重要です。
先週10ケースあったから、今週も10ケースある。
とは限りません。
夏場は天候や株の状態によって出荷量が変動します。
ケーキ・パフェ・ホテル…8月も国産いちごを使いたい!

8月は、
桃、マンゴー、ぶどう、メロンなど、
夏らしいフルーツが豊富な季節です。
それでも、
「ショートケーキには、やっぱりいちごを使いたい」
「夏のウエディングケーキにも国産いちごが必要」
「アフタヌーンティーに赤いいちごを入れたい」
「パフェの彩りにいちごが欠かせない」
というお客様はたくさんいらっしゃいます。
特にスイーツでは、いちごの赤色が入るだけで商品の印象が大きく変わります。
だからこそ、夏でも国産いちごの需要はなくなりません。
一方、生産量は冬ほど多くない。
「需要はある。でも、作るのが難しい。」
これが夏いちごの大きな特徴です。
8月のいちごは、農園さんの工夫が詰まった一粒
夏いちごを扱っていると、
「8月はいちごが高い」
「サイズが揃わない」
「数量が少ない」
という部分に目が向きがちです。
でも、その背景を知ると少し見え方が変わります。
30℃を超えるような暑い日が続く中でも、
株の状態を確認し、
ハウスの温度を管理し、
病害虫を防ぎ、
水分量を調整し、
実の状態を確認しながら、
農園さんは一粒一粒を育てています。
そして、収穫された夏いちごが全国のケーキ店、ホテル、カフェ、パティスリーなどへ届けられています。
8月の国産いちごは、
「夏でも普通に採れるいちご」ではありません。
暑さと向き合いながら作られた、夏だからこそ価値のあるいちごなのです。


まとめ|8月のいちごは「産地リレー」で考える
8月でも国産いちごはあります。
北海道や東北、長野県、広島県など、日本各地で夏いちご・夏秋いちごが栽培されています。
しかし8月は、一年の中でもいちごの生産が難しい時期です。
高温による株への負担、花や実への影響、病害虫、サイズのばらつきなど、さまざまな要因によって収穫量や出荷量が変動します。
だからこそ、8月のいちご仕入れでは、
「ひとつの産地から毎週同じいちごを仕入れる」
という冬場の考え方ではなく、
「その時、一番状態の良い産地からつないでいく」
という考え方が重要になります。
Japan Fruitsでは、全国のいちご農園と連携しながら、季節や産地の状況に合わせて国産いちごの供給をつないでいます。
「8月も国産いちごを使いたい」
「夏いちごを業務用で仕入れたい」
「毎週必要だけれど、どの産地を選べばいいか分からない」
「イベントでまとまった数量が必要」
そんな場合は、使用用途・必要数量・希望サイズ・使用時期などをご相談ください。
その時期の産地や出荷状況を確認しながら、用途に合った夏いちごをご提案します。
夏でも、国産いちごを。
農園からお店へ。
産地をつなぎながら、8月も国産いちごをお届けします。
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