Japan Fruits

イチゴサンプルを申し込む

🎄クリスマスいちごの裏側を農園とパティシエが語る ー今年のいちごの価格動向、出荷動向ー

🍓クリスマスの「いちごの確保」に頭を悩ませているパティシエさんも多いのではないでしょうか?

秋も深まってくると、全国のパティシエや仕入れ担当者の間で、毎年聞こえてくる言葉があります。
「今年はいちご、足りそうですか?」

そう。クリスマスが近づくと同時に、いちごの仕入れ戦争が始まるのです。
ショーケースに並ぶ真っ赤なケーキは、言うまでもなくこの季節の主役。
けれど、その裏では「価格高騰」「数量確保」「品質維持」という3つの課題に、
毎年多くのパティシエたちが頭を抱えています。

そして、彼らの期待に応えるために、
全国のいちご農園がこの時期に向けて“1年で最も忙しい冬”を迎えています。

今回は、そんな冬いちごの舞台裏を、
農園・パティシエ・流通、それぞれの視点からお届けします。


🍓農園の挑戦:冬に実る“奇跡のいちご”

いちごの自然なサイクルは、春に収穫・夏に休眠。
それを「冬に赤く実らせる」ために、農家は気温・光・水のバランスを
徹底的にコントロールします。

☀️“秋が暑すぎる”──冬いちごに異変が…

「夏が暑くても、9月ごろから気温が下がれば良いのですが……」
そう話すのは、九州地方でいちごを育てる農家さん

「なかなか気温が下がらず、10月も暑い。
そんな状態が長く続くと、花が咲くのが遅くなってきます。」

また、通常いちごは「花の順番」によって実の大きさが変わります。
最初に咲く一番果が最も大きな実をつけ、
次に咲く二番果、そして三番果・四番果と進むにつれて、
果実はだんだんと小さくなっていくのが一般的です。

ところが、昨今は秋の高温が長引いたことで、
花芽の形成(開花の準備)そのものが遅れてしまう農園が全国的に見られそうです。
結果として、一番花が開く時期が後ろ倒しになり、
本来クリスマスに収穫できるはずだった“小ぶりでケーキに最適な二番果・三番果”
まだ咲いていない、または実っていないケースが多発する可能性が。

「品質には問題ないですが、出荷量は例年の3分の1以下になるかもしれません」「クリスマス直前にようやく大きな実が採れ始めるんです。」

つまり、出荷が遅れる=ケーキにちょうど良いサイズのいちごが不足するという問題に直結します。

生産量の減少とサイズの偏りが重なることで、
市場価格はさらに上昇する可能性があります。

逆に東北地方ではハウス内では、ヒーターが夜通し稼働し、温度を18℃前後に保ちます。
照明で日照時間を調整し、いちごが「春が来た」と勘違いするように仕掛けます。

このため、冬のいちごづくりはまさに「科学と根気の融合」。
1粒のいちごに、電気代・燃料費・温度管理など多くのコストがかかります。

💬 農家さんの声
「夜中の2時にハウスを見回るのが日課。
クリスマスの頃には、まるで自分がサンタクロースみたいな気分です(笑)」

🏞️産地リレーで繋ぐ、全国の冬いちご

冬いちごの主力は、関東から九州までの温暖地域で育ちます。

◎栃木県(とちおとめ・とちあいか)
 国内シェアNo.1を誇るいちご王道の産地。甘みと酸味のバランスがよく、香りも高い。

【とちおとめ】

✨ 味と香り

  • 甘みと酸味のバランスがとても良いのが最大の特徴。
  • 強い甘さというより、「すっきりと上品な甘酸っぱさ」。
  • 香りも華やかで、生食・スイーツ両方に適します。
  • 果汁が豊富で、みずみずしい食感。

💬 パティシエからの評価
「クリームとの相性が抜群。スポンジにのせても味がぼやけない」
「香りが高く、断面もきれいなのでショートケーキに向く」


🍓 形と外観

  • 円錐形〜やや丸みのある形で、艶があり見た目が美しい
  • 果皮の赤色はやや明るめの鮮紅色。
  • 果肉は淡いピンク〜白で、断面がきれい。
  • 果実がしっかりしていて日持ちも良好。

🌸 出荷時期

  • 旬:12月~4月
     特に12月のクリスマス時期に最盛期を迎える冬いちごの代表格。
  • 栃木ではハウス栽培により、11月頃から収穫が始まります。
  • 「とちおとめ」は初期(12月〜1月)に大玉が多く出る傾向。

【とちあいか】

✨ 味と香り

  • 最大の特徴は、高糖度×やわらかな酸味
     平均糖度は12〜13度前後で、「とちおとめ」よりも甘みが際立ちます。
  • 酸味が控えめでまろやか。口に入れた瞬間に“やさしい甘さ”が広がるタイプ。
  • 香りが非常に華やかで、フローラルかつジューシーな印象。
  • 食感はなめらかで果汁が多く、みずみずしい。

💬 パティシエの声
「香りが高く、断面が美しい。カットケーキでも存在感がある。」
「甘さがはっきりしていて、そのままでも美味しい。少し酸味が欲しい。」


🍓 見た目・果形

  • 大粒で美しい円錐形
     整ったフォルムと鮮やかな赤色で、ケーキやギフトに映える。
  • 果皮は濃い紅色で光沢が強く、非常にツヤツヤ。
  • 果肉は中心まで赤く染まるタイプで、断面も美しくフォトジェニック
  • 果実はやややわらかめですが、丁寧に扱えば日持ちも良好。

🌸 出荷時期と旬

  • 出荷:12月〜4月頃
  • 栃木県では「とちおとめ」とほぼ同時期に出荷開始。
  • 12月〜2月が最盛期で、クリスマスシーズンの高級ケーキ需要にも強い。

【紅ほっぺ】


 ケーキ映えする円錐形と艶のある果皮が特徴。果肉がしっかりしていて崩れにくい。

✨ 味と香り

  • 甘味がしっかりしており、同時に酸味も感じられるコクのある味わい
  • 糖度は平均11〜13度前後。
  • 「とちおとめ」より甘みが強く、「あまおう」より酸味の輪郭があるイメージ。
  • 香りは華やかで、鼻に抜けるいちごらしい芳香が特徴。

💬 パティシエの声
「ケーキにしたときに味が消えない。酸味があるから生クリームと相性抜群」
「甘みのキレが良く、飾りでも断面でも美しい。」


🍓 見た目・果形

  • やや大粒で、きれいな円錐形。
     果皮は明るく濃い赤で、名前の通り“ほっぺのような紅色”。
  • 果肉も中心までほんのり赤く、断面が美しい。
  • 果肉はほどよい硬さがあり、デコレーション時に潰れにくい
  • 果皮がしっかりしているため日持ちにも優れ、輸送にも強い。

🌸 出荷時期と旬

  • 出荷時期:11月〜5月頃まで
  • ピーク:12月〜2月(クリスマス時期)
  • 静岡県・愛知県などの温暖地では、11月下旬から出荷が始まり、
     年末年始にかけて最盛期を迎えます。

◎九州(さがほのか・恋みのりなど)
 温暖な気候で安定した生産量を誇り、果汁たっぷりで濃厚な甘さが魅力。

【さがほのか】

✨ 味と香り

  • 甘さがしっかりあり、酸味は控えめでまろやかで上品な味わい
  • 名前のとおり、“ほのかに香る”やさしい香りが特徴。
  • 糖度は平均11〜12度前後で、酸味が少ないため子どもにも人気。
  • 味の方向性は「あまおう」よりも軽やか、「とちおとめ」よりも柔らかい印象です。

💬 パティシエの声
「甘さがクリームと調和して、優しい味のケーキにぴったり。」
「香りがほんのりで主張しすぎないから、他の素材と合わせやすい。」


🍓 見た目・果形

  • 果形は大粒でやや丸みのある円錐形
  • 果皮はツヤのある明るい紅色で、見た目がとても可愛らしい。
  • 果肉は白く、中心が淡いピンク。
     → この“白と赤のコントラスト”がショートケーキに映えると人気です。
  • 果実がしっかりしていて、輸送性・日持ちにも優れるため業務用にも最適。

🌸 出荷時期と旬

  • 出荷時期:12月〜4月頃まで
  • ピーク:1月〜3月
  • 佐賀県では12月初旬に初出荷を迎え、クリスマス需要にも間に合う。
  • 早出しにも強く、冬場の安定供給に定評があります。

【恋みのり】

✨ 味と香り

  • 最大の特徴は、とても香りが強く、華やかなこと。
     → パッケージを開けた瞬間にふわっと広がる“フルーティな香り”。
  • 糖度は平均11〜13度と高く、しっかり甘い。
  • 酸味は控えめで、全体的にまろやかで優しい味わい。
  • 一粒ごとの風味が豊かで、冷蔵庫に入れても香りが残りやすい。

💬 パティシエの声
「香りが強いので、ケーキにしても“いちごの存在感”がしっかり残る。」
「カットした際は中が白いので、カットせず使用する商品に向いている。」


🍓 見た目・果形

  • 果形はやや丸みを帯びた円錐形〜ハート形
  • 果皮は明るく鮮やかな紅色でツヤが強く、見た目が可愛らしい
  • 果肉は淡いピンクでややしっかりめ、果汁が多くジューシー。
  • 果実の硬さがあるため、輸送や日持ちにも強いのが特徴。
  • 粒ぞろいが良く、形が整いやすいため業務用にも適します。

🌸 出荷時期と旬

  • 出荷時期:12月〜4月頃
  • ピーク:1月〜3月
  • 九州地方では11月下旬から出荷が始まり、冬の安定供給が可能。
  • ハウス環境に左右されにくく、開花〜収穫までの管理がしやすい品種として農家からも人気。

Japan Fruitsでは、これら全国の農園と直接提携し、「産地リレー方式」でいちごを安定供給しています。
栃木、静岡、長崎など出荷産地をリレーし、
寒波や天候不順があっても欠品を防ぎ、品質をキープ。

🍓「365日“採れたていちご”が届く」それが産地リレーの強みです。


💹価格の裏側:クリスマス直前はいちごがの価格がピーク

12月のいちご:価格と出荷のリアル(東京市場ベース)

12月中旬、全国の洋菓子店が一斉に「いちご」を発注します。
この1週間こそ、いちご業界の最大の繁忙期

市場では毎朝、ケーキ用いちごが競りにかけられ、価格が日ごとに高騰する。
12月18日〜22日頃には、1箱(約300g)が5,000円を超えることも珍しくありません。
1粒あたりに換算すると100〜200円
「いちご=赤い宝石」と言われるゆえんです。

この価格の背景には、加温や燃料費の上昇だけでなく、
「パティシエが求める品質基準」に合格する果実の割合が限られていることもあります。
見た目・形・ツヤ・日持ち――どれも完璧な果実だけがケーキの上に乗っているのです。

  • 2021年12月:入荷前年比94%/平均卸売価格2,315円/kg(前年比111%)。関東産はやや前進傾向の出回りも、月後半に向けクリスマス最需要期はややタイトに。東京聖花
  • 2022年12月:入荷前年比103%/平均卸売価格2,281円/kg(前年比99%)。九州・栃木など各産地が出そろい年末は潤沢、価格は前年よりわずかに軟調。東京聖花
  • 2023年12月月後半に供給が細り、引き合い強まる(暖冬の影響で変動が大きい年)。

引用元:アグリネ

今年のいちごの価格動向は?

今年の12月、例年以上にいちご価格が注目されることになりそうです。
夏の記録的高温が花のつき方・実の揃い方に影響を及ぼしており、特に「クリスマス需要」直前の出荷数・サイズに不安が出ています。実際に11月時点で市場価格が前年を10〜20%上回っており、12月にかけてさらに上昇するとの分析も出ています。例えば、「1 kgあたり3,000〜3,500円」水準まで上がる可能性があり、仕入れ・メニュー原価を企画するパティシエ・仕入れ担当者にとっては、例年以上に“早期確保”“サイズバランス”が重要になります。ただし消費側の価格抑制意向や、出荷が想定以上に順調に回復した場合には、価格の急騰を抑える動きも。つまり今年は 「高値基調だけど、極端な跳ね上がりを避ける」という見込みが現実的です。令和5(2023)年産の全国のいちごの収穫量は、161,800tとなっています。

昭和43年(1968)産以降、栃木県の収穫量は56年連続全国1位です。

 今年は、例年のクリスマス期に比べて “出荷量にやや不安” を抱える可能性があります。秋の高温や花芽分化の遅れから、12月〜1月期の出荷が例年比やや減少するという見方が有力です。特に、ケーキ用に求められる「サイズ・形」の揃った果実の出荷がタイトになり、実質的な供給量低下につながる懸念があります。

一方で、日本のいちご栽培はハウス促成技術や産地リレー出荷などが成熟しており、多くの産地・流通業者が「年末〜年始に出荷量を維持するための準備」を進めています。したがって、全体で見れば大きな出荷量減にはならず、「昨年並み〜やや減少」水準にとどまる可能性もあります。

つまり、今年は 「量的には横ばい〜少し減少だが、用途・サイズによっては供給がひっ迫」 という構図が予想されます。そのため、パティシエ・仕入れ担当者にとっては早期の“産地確保・サイズ交渉・仕入れスケジュール”が、例年以上に重要な年となるでしょう。


🎂パティシエのこだわり:ケーキの顔になるいちご

パティシエにとって、いちごは“主役”。
いちごが美しくないケーキは、どんなに味が良くても選ばれません。

「上に飾るいちごは、円錐形でツヤのあるLサイズ」
「カットして使う分は2Lサイズ」「中詰め用は規格外」など、
細かく用途を分けて仕入れるのが一般的です。

また、品種によっても使い分けがあります。

  • とちあいか:断面の美しさと香りが特長。カットケーキ向き。
  • 紅ほっぺ:果肉がしっかりしており、デコレーションで形が崩れにくい。
  • 恋みのり:丸みのあるフォルムと濃厚な味わい。ホールケーキに存在感を。

💬 パティシエの声
「“味”も“見た目”も最高の状態で並べたい。
だから信頼できる産地や流通業者を選ぶのが一番大事なんです。」


💬農園 × パティシエ、それぞれの12月

  • 農園では、夜通しの温度管理。
     朝5時、霜が降りる前にハウスを見回り、1粒ずつ収穫。
  • 一方、パティシエは深夜に仕込み。
     朝にはショーケースに並べるため、いちごが届くのを待つ。

生産者と職人が、それぞれの現場で “いちごの最盛期”を迎えるのが12月です。
両者の努力が重なって、あのひと口の幸せが生まれます。


🚚Japan Fruitsが支える「安定供給」と「品質の信頼」

いちごは、気温や天候によっては出荷量が大きく変わります。
1週間で相場が変わることも珍しくありません。

そんな中、Japan Fruitsは全国の提携農園とリレー出荷体制を確立。
一つの地域が寒波で不作になっても、他地域からのリレーで安定供給を実現しています。

また、農園とパティシエを直接マッチングする「農園直送システム」により、

  • 農園から直送:いちごは鮮度が命。300以上の農園から直送。
  • 品種指定 (※クリスマス時期等品種指定できない場合もあります)
  • サイズ指定:使用用途に合わせた2L、L、M、S、規格外に選別など、柔軟な出荷が可能です。
    「規格外いちご」はお菓子・加工用として活用。
    見た目が少し不揃いでも、味は変わらない“完熟の美味しさ”を無駄にしません。
    これにより、食品ロス削減とコスト最適化を両立しています。

【規格外いちご🍓】

  • 外見上の違い(M字型、変形、先白など)
  • 食味・安全性・鮮度はまったく問題なし。
  • コストを抑えて賢く使える

💬 パティシエの声
「ショートケーキの中に入れるなら、形より味。規格外で十分おいしい!」
「ソース・ピューレに加工するなら、むしろ完熟の規格外がベスト。」

🔗「全国の農園とパティシエをつなぐ」――
それがJapan Fruitsの“産地リレー流通システム”です。


🎁まとめ:赤い果実がつなぐ、冬のしあわせ


クリスマスケーキは、全国の農園がリレーしながら支え合い、
パティシエが最高の作品に仕立てることで完成する“チームの結晶”。

そしてその裏には、農園さんの技術・情熱・信頼のネットワークがあります。

クリスマスにケーキを食べるとき、
その上に乗る1粒のいちごの背景を、少しだけ思い出してみてください。

その赤は、日本中の農園さんの想いと、
パティシエの手仕事が生んだ“奇跡のいちご”なのです。

🍓Japan Fruitsで“旬のいちご”を365日安定仕入れ

パティシエやカフェ経営者にとって「素材のいちご選び」はスイーツの完成度を左右する重要な要素です。

Japan Fruitsでは、

  • 全国の契約農園から直送される旬のいちご365日安定供給
  • サマーリリカル・すずあかね・信大BS8-9など希少な夏秋いちごも取り扱い
  • 朝採り即日発送で鮮度抜群の状態をお届け



“失敗しないいちご選び”をビジネスに活かしたい方は、ぜひJapan Fruitsの産地直送サービスをご利用ください。

👉 [Japan Fruits公式サイト]から今すぐお問い合わせいただけます。