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🍓一年中いちごが食べられる理由|“夏秋いちご”と“冬春いちご”の違いと旬のリレー

「いちごって、冬の果物でしょ?」
多くの人がそう思っています。けれど実は——いちごの旬は1年に2回あるんです。

夏、長野や北海道の高原では、太陽の光をいっぱい浴びた“夏秋いちご”が育ちます。
そして季節が移り変わるころ、そのバトンは南の栃木・静岡・福岡など、温暖な地域で育つ“冬春いちご”へ。

北から南へ、標高から平地へ。
いちごは季節とともにリレーされ、一年中どこかで旬を迎えているのです。

🍓つまり、日本のいちごは「季節を渡るチームプレー」
北では爽やかな酸味の夏いちご、南では濃厚な甘みの冬いちご。
それぞれの旬がバトンのように受け継がれています。

この記事では、そんな“いちごリレー”を支える2つの主役、
夏秋いちごと 冬春いちごの違い
そして日本が誇る産地リレー流通の仕組みについて、
専門的な視点でわかりやすく紹介します。

読めばきっと、“一年中いちごが食べられる理由”に、なるほど!と納得してもらえるはずです。🍓


🌞 夏の終わりに始まる“いちごのバトンリレー”

真夏の高原。朝露にきらめく赤い果実を、農家の手が一粒ずつ摘み取っていく。
「今年もよく育ったなあ」-そうつぶやく声の向こうで、次の準備が始まります。

いちごの世界は、実はとてもドラマチック。
北の高原で実った“夏秋いちご”がその役目を終えるころ、
南の温暖地では“冬春いちご”の苗がすくすくと育ち始めます。

季節は巡り、いちごは休まない。
北から南へ、標高から平地へ -まるで駅伝のバトンのように、季節がつながっていきます。

🍓いちごのバトンリレーとは

  • 夏:高冷地(長野・北海道)で“夏秋いちご”が主役
  • 秋:収穫を終えると同時に冬の苗の定植開始
  • 冬:温暖地(栃木・静岡・福岡)で“冬春いちご”が登場
  • 春:全国に甘く香る「いちごシーズン」がピークに

こうして、日本では一年中いちごを味わえる時代が生まれました。


🏔 夏秋いちごが生まれた理由|高原の気候が育むもうひとつの旬

「夏にいちご?!」と驚く人も多い。
しかし、冷涼な高原では夏でも夜がしっかり冷えるため、いちごが元気に育つ。
それが“夏秋いちご”という新しいカテゴリーです。


🌿 高冷地だからこそできる夏いちご栽培

標高800〜1200mの長野県安曇野や八ヶ岳高原では、
昼は太陽をたっぷり浴び、夜は一気に気温が下がる。
この「昼夜の寒暖差」が、果実に強い甘みと香りを閉じ込めます。

主な産地:

  • 長野県(安曇野・諏訪・南佐久)
  • 北海道(富良野・仁木・洞爺)
  • 広島県(庄原)など

代表品種:

  • サマーリリカル:長野県限定品種。香り高く酸味が心地よい。
  • すずあかね:北海道発。色づきが鮮やかで形が美しい。すずのような丸い形が特徴的。
  • 信大BS8-9:酸味と甘みのバランスが絶妙なプロ仕様。

🧺 高原での栽培は「自然との対話」。
強い日差し、夕立、朝霧——環境の変化に合わせて栽培技術を微調整しながら、
生きた果実を育てる職人たちの世界があります。


🍧 スイーツと相性抜群な夏いちごの魅力

いちごをひと口頬張ると、キュッとした酸味のあとに広がる爽やかな香り。
これが、パティシエたちが夏いちごを愛してやまない理由です。

🍨夏いちごが選ばれるシーン

  • アイスやジェラートのトッピング
  • シェイク・スムージー・炭酸ドリンク
  • かき氷やパフェの“主役果実”
  • 菓子店の「夏限定スイーツ」素材
  • 夏祭りでみかけるいちご飴

冷たいスイーツに負けない鮮やかな色、酸味、香り。
“冷凍しても味がぼやけない”ことも、プロの世界で評価されているポイントです。


🍁 秋、バトンが南へ。冬春いちごの季節がやってくる

秋、高原での収穫が終わるころ、南の地では冬のいちごの準備が進みます。
苗を植え、夜間の気温を保ち、冬でも花を咲かせます。
このタイミングの切り替えこそ、“日本独自のいちご文化”を生み出しています。

冬いちごの準備スケジュール(例:栃木県)

  • 9月:苗の定植
  • 10月:花芽形成
  • 11〜12月:初収穫
  • 1〜3月:出荷ピーク
  • 5月:シーズン終了

🍓 冬春いちごの代表・栃木県はいちご王国

農家にとって「夏いちごの終了」は「冬いちごの開幕」
いちごの旬は終わらない -それがこの国の面白さ。

🏆栃木県は 生産量日本一のいちご王国

栃木県はいちご生産量51年連続日本一(2023年・農林水産省)
その出荷量は年間約2.4万トン、
つまり日本で食べられているいちごの6粒に1粒は栃木産という圧倒的な存在感。

栃木県/全国のいちご生産割合から見た栃木県の状況

🍓栃木がいちご王国であり続ける理由

🌞 平坦な地形と豊富な日照時間

栃木県は関東平野の北端に位置し、標高差が少なく広大な農地が広がっています。
そのため、いちご栽培に適したハウスを効率的に設置でき、安定した光量を確保できます。
さらに冬でも日照時間が長く、果実の色づきや糖度の上昇に理想的な環境が整っています。


❄️ 冬の冷え込みと安定した湿度

冬の朝晩の冷え込みがしっかりあることで、いちごがゆっくりと熟し、甘みがギュッと凝縮されます。
また、栃木県は内陸性気候のため湿度が比較的安定しており、病害の発生も少なく、品質を安定させやすいという利点があります。


🧬 県をあげた品種開発体制

栃木県では1970年代から、県の農業試験場を中心にいちごの品種改良に力を注いできました。これまでに「女峰」「とちおとめ」「スカイベリー」「とちあいか」といった魅力的な品種が誕生し、時代ごとに新たな主役が登場しています。市場や消費者のニーズに応える研究が今も続けられており、“県全体でいちごを育てる”体制こそが、栃木が“いちご王国”と呼ばれる理由のひとつです。

そして今、栃木県のいちごは大きな転換期を迎えています。長年にわたり主力品種として君臨してきた「とちおとめ」に代わり、2024年産では「とちあいか」が栽培面積の約6割を占め、トップに躍り出ました。県は2027年までに「とちあいか」の栽培面積を8割まで拡大する計画を進めており、新たな時代の幕開けを感じさせます。

  • とちあいか:丸みのある三角形。縦に切ると断面がハート型になるかわいらしい見た目。鮮やかな濃赤色で光沢があり、写真映えも抜群。酸味が控えめで甘みが強く、果汁が豊富。まろやかで後味すっきり。

🏷 統一されたブランド管理と共選システム

いちごは非常にデリケートな果物。
だからこそ栃木県では、各農園が出荷時に共選所を通し、
「色」「大きさ」「形」「熟度」などの基準で丁寧に選別を行っています。
この共選システム統一パッケージ・ブランドマークにより、
“どこの農家のとちおとめを買っても美味しい”という信頼が築かれました。


🌸 品種開発とブランド戦略の進化

栃木のいちごは、常に進化してきた。

🍓栃木いちごの品種ヒストリー

  • 1968年:女峰(にょほう) — 甘酸っぱく全国ブーム
  • 1996年:とちおとめ — 果汁たっぷり、冬春いちごの代名詞に
  • 2014年:スカイベリー — 大粒・高糖度・贈答用として人気
  • 2019年:とちあいか — ハート形が可愛い、新時代の主役

特に「とちあいか」は、糖度と香り、そして輸送の強さを兼ね備えた新世代いちご。
果皮が丈夫で日持ちし、ケーキやギフトにもぴったりです。

県の農業試験場では、品種ごとの糖度・酸味・硬度・香りをデータ化。
気候変動に強い新品種の開発も進み、「次の栃木ブランド」を世界へ発信しています。


🚚 流通と品質管理の徹底

栃木のいちごが愛される理由は、品質の安定感にもあります。

  • 収穫後すぐに温度を下げる「予冷システム」
  • 熟度別に選果し、統一規格で出荷

共選システムにより、「どの農園のとちおとめでも美味しい」という信頼を確立。
東京・大阪・名古屋の市場でも常に高評価を得ています。


🤝 Japan Fruitsと栃木などの連携

Japan Fruitsでは、長野・北海道の夏秋いちごリレーを終えると、
そのバトンを栃木・静岡・長崎など冬春いちご産地へつないでいます。

特に栃木は、

  • 品質の安定性
  • 品種の多様さ
  • 出荷量の豊富さ
    の三拍子が揃う冬の中核拠点

🍓Japan Fruitsの「産地リレー流通」とは

  • 全国の提携農園をネットワーク化
  • 季節ごとに主力産地を切り替え
  • “旬が途切れない”安定供給を実現

こうして、全国のパティシエ・ホテル・カフェが一年中“旬のいちご”を使える仕組みができている。


🔍 “冬春いちご”と“夏秋いちご”の違いを比べてみよう🍰

プロの視点
「冬は濃厚な甘みで“味の主役”、夏は酸味で“香りの演出”」
— 季節ごとに使い分けるパティシエも多い。

🌍 日本をつなぐ“いちご産地リレー”の仕組み

北から南へ -季節とともに動くいちごたち。
それは、気候・標高・技術の絶妙な連携プレーだ。

  • 6〜10月:北海道・長野(夏秋いちご)
  • 11〜5月:栃木・静岡・福岡(冬春いちご)

このリレーがあるからこそ、
日本では「365日いちごが食べられる」という奇跡が生まれている。

Japan Fruitsは、産地ごとの収穫量・気候・輸送環境をリアルタイムで管理。
複数の農園が連携することで、天候リスクや出荷の偏りを防ぎ、
いつでも安定した供給を実現している。


🌸 いちごリレーがつなぐ日本独自の文化

いちごが一年中食べられるようになった背景には、

  • 地理的な多様性(南北に長い列島)
  • 栽培技術の発展(温度・湿度・光制御)
  • 品種開発の進化(とちあいか、すずあかねなど)
    がある。

🧭 まとめ:いちごの旬は終わらない——日本が誇る“赤い奇跡”

いちごは、冬だけの果物ではない。
それぞれの季節が、それぞれの“いちごの物語”を持っている。

その旬を切らさず届けているのが、
Japan Fruitsの「産地リレー流通」という仕組み。

北の夏いちごがリレーのスタートを切り、
南の冬いちごがアンカーとしてゴールを飾る——
まるで日本列島全体が、ひとつの農園のように動いている。


🍓いちごの旬は、終わらない。
季節が変わるたびに、次の“おいしい瞬間”が始まっている。

冬いちごの仕入れ・ご相談は、Japan Fruitsへ。
全国の農園とつながる、あなたの“旬のパートナー”として。