市場に出回るイチゴにはさまざまなサイズがあり、一般的にはS、M、L、2L、3Lなどのサイズで分類されます。このサイズ分類は、イチゴの重さやパックあたりの数量で決定され、購入時に参考にする重要な情報の一つです。しかし、サイズが異なると、果実の味にも違いが生じるのでしょうか。この記事では、イチゴのサイズ分類と、サイズによる味の変化について解説します。
1. イチゴのサイズ分類について
イチゴのサイズ分類は、果実の重さに基づいて行われます。例えば、ある品種のイチゴであれば、Sサイズは6~8g、Mサイズは9~12g、Lサイズは11~17g、2Lサイズは17~22g、3Lサイズは22~25gといった具合です。一部の大きなサイズのイチゴは、1粒が50gに達することもあります。
イチゴは品種や産地により、サイズの規格が異なります。「あまおう」の場合、デラックスやエクセレントなどのようにサイズだけでなく糖度を補償しする規格もあります。
紅ほっぺ | とちおとめ | |||
重さ | 入数 | 重さ | 入数 | |
Sサイズ | 6〜8g | 36玉 | 7g以上 | 47玉以内 |
Mサイズ | 9〜12g | 30玉 | 9g以上 | 40〜43玉 |
Lサイズ | 12〜17g | 24玉 | 11g以上 | 30〜33玉 |
2Lサイズ | 17〜22g | 20玉 | 15g以上 | 26玉 |
3Lサイズ | 22g以上 | 16玉 | 25g以上 | 20玉 |
2. サイズと味の関係
一般的に、イチゴのサイズが大きくなると甘みが強くなると考えられがちですが、実際のところ、サイズと味の関係は直接的ではありません。イチゴの味は、糖度や酸味、そして果実が持つ風味によって決まり、これらは栽培環境や品種、収穫時期など多くの要因によって左右されます。
大きなイチゴは、内部がより発達していて水分が多いため、ジューシーで食感が良いと感じられることがあります。しかし、糖度が高いわけではなく、むしろ小さなイチゴの方が糖度が高く、濃厚な味わいを楽しめることがあります。これは、小さなイチゴは成長過程で栄養が凝縮されやすく、糖分が果実の中にしっかりと閉じ込められているためです。
また、イチゴは先端の方が甘く、ヘタに近い部分は酸味が強いとされています。大きなイチゴではこの味のグラデーションを楽しむことができますが、一口で食べられる小さなイチゴでは、この甘酸っぱさが一度に口の中に広がります。甘いイチゴがお好きな場合は、先端が扇のように広がっているものを選ぶと、甘い部分が広くなるのでオススメです。
3. イチゴの保存方法
イチゴは傷みやすい果物ですので、購入後は早めに食べるのが理想的です。保管する場合は、以下の方法を参考にしてください。
- 冷蔵保存: いちごは水分が残っているとそこから傷みが進みやすくなるので、洗わず、ヘタを取らず、そのままパックごと冷蔵庫に入れます。保存の際は、まず密封容器などにキッチンペーパーを敷いて、パックから出したいちごのヘタを下にしてイチゴ同士が接触しないように並べます。イチゴは乾燥が苦手な為、その上に、さらにラップかキッチンペーパーで乾燥しないように覆い、野菜室で保存します。保存期間は3〜5日が目安です。
- 冷凍保存: 使い切れない場合は、冷凍保存も可能です。イチゴを洗ってヘタを取り、水分をよく拭き取ってから、ラップで包み、密封袋に入れて冷凍します。冷凍保存したイチゴは、スムージーやソースに利用できます。
4. 美味しいいちごを選ぶための見分け方
美味しいいちごを選ぶためには、色、大きさと形、鮮度の3つのポイントに注目することが大切です。以下に、それぞれのポイントについて詳しく説明します。
1. 色で見分ける
いちごの美味しさを左右する要素の一つに「色」があります。色鮮やかないちごは見た目も美しく、その甘さと香りは格別です。
- 全体の色: いちごの全体が均一に真っ赤に色づいているものを選びましょう。未熟ないちごはヘタ周辺が白っぽい色をしています。ヘタまでしっかりと赤いいちごは、完熟して美味しい証拠です。
- つぶつぶ(種)の色: いちご表面のつぶつぶの色にも注目しましょう。これらが赤いものは、熟度が高く甘さも期待できます。白いつぶつぶが多いものは未熟で、甘みが足りない可能性があるので注意が必要です。
2. 大きさと形で見分ける
いちごの大きさと形は、その品質を判断するための重要な要素です。一般的に、大きいいちごほど甘みが強く美味しいとされています。
- 大きさ: 大きいいちごは最初に実った一番果で、糖分や栄養の詰まった美味しいいちごである可能性が高いです。ただし、大きすぎて形が不自然ないちごは、品質があまり良くない可能性もあります。理想的な大きさは直径3cm程度です。
- 形: いちごは先端の果肉が最も甘いので、先端が平たく広がっているものほど甘みを強く感じられます。形状は上下のバランスが良く、丸いものが最適です。しかし、見た目が整っているだけではなく、色や香り、ヘタの状態など、総合的に判断することが重要です。
3. 鮮度(新鮮さ)で見分ける
新鮮ないちごを見分けるためには、いちごのヘタと皮をチェックすることが重要です。
- ヘタ: ヘタ部分が緑色で大きく反っているものを選びましょう。ヘタが枯れて茶色くなっているいちごは、鮮度が落ちているため避けた方が良いです。また、ヘタと果実の境界部分がしっかりとくっついていることも新鮮さの指標となります。
- 皮: 全体的にツヤと弾力があるものを選びましょう。表面に凹凸があり、つぶつぶとした果実がしっかり見えるものが新鮮です。皮が乾燥していたり、シワシワになっていたりするいちごは古くなっている可能性が高いです。
まとめ
美味しいいちごを選ぶためには、色、大きさと形、鮮度の3つのポイントをしっかりと確認することが重要です。全体が真っ赤に色づき、種が赤く、形が整っていて適度な大きさのいちごは甘みが強く、美味しい可能性が高いです。また、ヘタが緑色で新鮮なものを選び、皮にツヤと弾力があるいちごを選ぶことで、新鮮で美味しいいちごに出会えます。これらのポイントを参考にして、美味しいいちごを楽しんでください。